・これから簿記2級を受験する方にとって、試験の難易度はどれくらいなのかというのは、とても気になるところだと思います。

日商簿記2級の過去5年(平成17年~21年)の合格率を見てみますと、

最低 12.4%(第124回)
最高 43.1%(第121回)

と回によって浮き沈みはあるものの、平均すれば30%程度の合格率で推移しており、平均の合格率だけを見ると、40%程度の簿記3級と比べても、それほどの差はありません。

しかし、簿記2級を受験する人は、ある程度簿記の勉強をしてきた人や、すでに簿記3級を取得している人がほとんどです。つまり一定のレベル以上の受験者がいるなかでの合格率30%ということになるので、単純に「3級の合格率より10%低いだけだから、難易度もそう変わらないのでは」と判断するわけにはいきません。

実際、簿記3級はすんなり取得できたけれど、2級には全く歯が立たなかった……という方も多くいるようです。

そして、簿記2級の難易度を説明する時に必ず出てくるのが、「工業簿記」と呼ばれる科目です。簿記2級には、3級にはない「工業簿記」が試験科目に追加されます。簿記3級で勉強するのは、「商業簿記」になります。この「商業簿記」は、貸借対照表や損益計算書などの財務諸表を作成することが主な目的になります。

一方、2級で新たに学習する「工業簿記」は、会社が工場などで製品を作るのにいくらかかったか、つまり製造原価を計算することが主な目的です。

このように、同じ「簿記」と名が付いていても、その目的が全く異なるので、使用する勘定科目や計算式も違ってきます。これから2級を学習する方は、そのことを頭において学習するようにしてください。



日商簿記2級に合格するためには、どれくらいの学習時間が必要なのか。これは、個人のレベルや学習方法、環境によって変わってきますので、一概にはいえません。たとえば、簿記の学習に慣れている方の1時間と、初めて簿記の学習を始める方の1時間では、その学習内容も効率も当然違ってきます。

そこで、簿記初学者と、すでに簿記3級に合格している方とに分けて、それぞれに必要な学習時間を見てみたいと思います。

◆ 簿記初学者
これまで一度も簿記を学習したことのない方が日商簿記2級を受験する場合、最低限必要な学習時間は、半年~1年になると思われます。
まず、簿記の基礎から始めなければなりませんので、その習得に最初の2~3ヶ月。それから、商業簿記の基礎~応用問題に2~3ヶ月、工業簿記の基礎~応用問題に2~3ヶ月は最低限必要でしょう。


◆ 簿記3級合格者
すでに簿記3級に合格していて、商業簿記の基礎は出来上がっている方ならば、2級合格に最低限必要な学習時間は、2ヶ月~4ヶ月ほどではないかと思われます。
この方々の場合、決め手になるのはやはり工業簿記をいかに早くマスターできるかでしょう。工業簿記に関しては初学者に近い状態ですので、ここに学習時間の大半を費やすことになると思われます。
まず最初の1~2ヶ月で商業簿記の基礎~応用問題を徹底的にやり込み、いかに早く理解できるかがポイントになります。



日商簿記2級に合格するための学習方法として、独学か、あるいは専門学校や通信講座を受講するか、悩む方は多いと思います。

専門学校や通信講座を利用すると、それなりの受講料がかかりますから、独学で取得可能なレベルなら講座を利用せずに独学で取得したいというのが正直なところですよね。

では、実際のところ独学で簿記2級に合格することはできるのかということなのですが、簿記2級の合格者100人に、学習方法のアンケートを実施したところ、7割の方が独学で簿記2級を取得しているということがわかりました。


この結果からも、簿記2級は独学でも十分合格は可能ということがわかります。ただし、独学では、分からないことがあるとその都度自分で解決方法を探さなければなりません。近くに簿記に詳しい人がいれば、質問して聞くことができますが、そういった方は少数だと思います。

資格の勉強は、時間との戦いでもありますから、ちょっとしたことが分からなくて、解決するのに丸1日かかってしまったのでは、時間がいくらあっても足りません。しかも、解決すれば良いですが、散々調べたあげく、結局はよく分からなかったということはザラにあります。

また、簿記2級はとても出題範囲が広いので、ただやみくもに学習してもいたずらに時間が過ぎるだけで、合格することはできません。簿記2級に合格するためには、「過去の出題傾向を分析し、出題する可能性が高い問題を重点的に学習する」ことが重要になりますす。

そういった学習方法を自分ひとりでもできれば独学でも問題ありませんが、そうでない方はやはり専門学校や通信講座を選択することも考慮しておいた方がよいでしょう。

確かに「時間的」や「金銭的」な問題はありますが、「絶対に合格したい!!」のであれば講座を受講されることをお勧めします。



簿記の専門学校や通信講座はとても種類が多く、どれを選べばよいかわからないという方も多いかと思います。そこで、実際に簿記の講座を受講した方200名にどの講座を受講されたのかアンケートをとってみました。

その結果がこちらです。




やはり、簿記講座の最大手【TAC】【大原】 は人気があるようです。

【TAC】
http://www.tac-school.co.jp/kouza_boki/


【大原】
http://www.o-hara.ac.jp/best/boki/




そして、注目したいのが通信講座で有名な【ユーキャン】も、この2校に負けないくらい受講者数が多いというところですね。

【TAC】【大原】の2校は歴史も実績もありますから、私もオススメするとしたらこの2校からになります。ただ、ここ数年この2校に肩を並べる学校があります。それが、【LEC】です。安い受講料とわかりやすいテキストで、受講者数を毎年増やしています。

【LEC】
http://www.lec-jp.com/boki/


歴史こそ大手2校と比べると浅いですが、コストパフォーマンスを気にする方は、チェックしておきたい学校かと思います。【TAC】と【大原】、そして【LEC】を加えた、 この3校でしたら、基本的にどの学校を選んでも失敗はないと思います。

ただ、そうはいっても、学校を選ぶための、何かしらの判断基準が欲しいところだと思いますので、各校の特徴を下記にまとめてみました。

  特徴
大原 ・講師の指導内容が的確で、かつ親切に教えてくれる
・教材は市販されておらず、受講生専用の物を使用
・高い合格率。2009年度には4,309名の方が大原の講座を利用して簿記2級に合格
・大原各校の専任講師が過去の出題内容を分析し、出題予想問題を発表する出題予想会が人気
・講師が職員室のようなところに常駐しているので、分からない点が有ればすぐに質問できる
・現時点では、大原とTACが業界の最大手
・専門の自習室がある
TAC ・入学金は無し
・一般的にはTACの教材が一番評価が高い
・講座で使われている教材が市販されているので、事前に内容をチェックできる
・現時点では、大原とTACが業界の最大手
・受講者に社会人が多いので、教室が落ち着いた雰囲気になっている。
・専門の自習室はなく。空き教室を使う。
LEC ・3校の中で一番受講料が安い
・入学金は無し
・割引キャンペーンを頻繁に実施している
・講座で使われている教材が市販されているので、事前に内容をチェックできる
・私の個人的な感想としては、教材が一番わかりやすい
・前身は、東京リーガルマインドという法律系の学校のため法律系に強い。今後、会計士や税理士受験を目指すなら、会計系に強い「大原」や「TAC」がおすすめ。

3校の特徴をそれぞれまとめてみましたが、受講される方の個人差がありますので、一度講座の資料を取り寄せてみて、どの講座が良いかをじっくりと比較・検討されてから決めても良いと思います。 講座の資料は、それぞれの学校のホームページから取り寄せることができます。

【大原のホームページ】

大原の資料請求はこちらをクリック

【TACのホームページ】

TACの資料請求はこちらをクリック

【LECのホームページ】

LECの資料請求はこちらをクリック