学習方法としては次の3通りが一般的です。
・独学
・通信教育
・スクーリング
ここでは独学にしぼって考えてみましょう。
・独学
日商簿記2級に合格された方へのアンケートでは、7割以上の方が独学で合格を勝ち取っておられます。独学でも合格可能なレベルの資格といえそうです。
独学で大切なのが「テキスト選び」と「問題集選び」です。
短期間で合格された方々の多くは、問題集がメイン、テキストは補助として学んでいます。
おなじ出版社から問題集とテキストがシリーズで出版されているので、内容がリンクしているものを選ぶといいと思います。
・問題集選び
問題集を選ぶ際には。解説がしっかり丁寧にされているものを選ぶのがコツです。
問題集にアタック→わからない点や間違えた点を解説で理解→テキストで流れをおさえる。これが効率のいい勉強方法のようです。そのためには、解答までのプロセスを丁寧に解説した問題集を選びましょう。
問題ページとおなじほどのページ数を解説ページにさいている問題集がよい、と語っている経験者もおられます。
・模擬問題集
これまで出題されたいろんなパターンの問題を網羅しています。近年、出題されていない種類の出題も、いちどアタックしておくと安心です。模擬問題なので、過去の本試験問題に似ているとはいえ、数字がかわっています。
・過去問題集
過去に日商簿記試験で出題されたそのままが、載せられています。合格率の高かった問題にも低かった問題にもアタックしてみれば、自分のちからがわかりますね。合格者の多くが、この「過去問」をなんども解いてスキルアップしてきました。
実際に出題された問題なので、インターネット上にも解説がたくさん載せられています。合格者がどのように解答まで到達したかのプロセスを学ぶことは、とても役に立ちます。
合格者の多くが「とにかく過去問」といっているほど重要な問題集です。
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・予想問題集
次回の検定試験で出題されるであろう予想問題を載せています。過去問題集でほぼ解答できるようになったら、本試験までの練習として予想問題にチャレンジしてみましょう。
また、会計制度の変更で過去に出題されていない新しい問題が出されることもあります。それらは過去問題集には載っていませんので、予想問題集に頼ることになります。
・テキスト選び
問題集でわからない点、間違った点を補うのがテキストの効率よい使い方です。テキストを隅々まで把握してから問題集に取り組むより、ざっとテキストで流れをみたら、とにかく問題集にアタックしてみましょう。うまく解けない部分をテキストで確認して補っていけます。
わかりにくい点をビジュアル的に図にして理解すると、解きやすくなります。テキストも図表のたくさん載っているものを選びましょう。
テキストは新しいものを買ってください。会計基準や会社法は刻々と変わっていきます。数年前のテキストを買ってしまうと新しい問題が解けないことになりかねません。
日商簿記2級は、商業簿記と工業簿記の2科目が出題されます。どちらから勉強していったらよいのか、また並行して勉強したほうがよいのか、迷うかもしれません。
自分にあった方法がいちばんなのですが、もし迷うのでしたら商業簿記から始めることをおすすめしたいと思います。
まずは、3級商業簿記から
ダイレクトで2級を受験する場合でも、勉強は3級から始めると入り込みやすいものです。3級簿記の出題範囲は商業簿記のみ。早い人で一週間、そうでなくても数週間で学習が可能です。
3級商業簿記は、簿記の基本です。ベースが理解できていると、あとの進み具合も早いですからね。
3級商業簿記→2級商業簿記→2級工業簿記
という進み方が王道といえるでしょうか。3級で学んだ商業簿記を憶えている間に2級商業簿記に取り組めば、スムーズです。
工業簿記を先に勉強してもいい
工業簿記に関しては「むずかしい」という方と「カンタン」という方と、意見がバラバラに分かれています。工業簿記は原価計算がメインで、数学に強いかどうかが分かれ目になりそうですね。
得意なほうから先に学んで勢いをつけてもいいですし、苦手なほうから学んで余裕をもって試験にのぞむのもいいですし、勉強する方の考え方次第でしょう。
商業と工業の並行学習
もちろん、商業と工業の並行学習も可能です。商業と工業は別物なので、混乱することも少ないようです。試験までの時間がなければ、並行学習でいくしかないかもしれません。
科目ごとにステップアップ
3級商業簿記をひととおり学んでから、2級商業簿記に進んでもいいのですが、科目ごとに3級→2級、と勉強する方法もあります。トータルでみると効率的なようです。
たとえば、3級で簿記の基本を学んだあと、
[3級 商品売買]テキスト→問題→[2級 一般商品売買]テキスト→問題
というように、3級で学んだことを覚えているあいだに関連する科目の2級範囲に取り組むと、頭の中のカテゴリわけがスムーズにいきます。
簿記はとにかく「パターン練習」
簿記は、パターン練習の繰り返しで体で憶える試験です。テキストはさっと流れを読んで、すぐに問題に入りましょう。わからないときにテキストに戻ればいいのです。
問題を読む→電卓を叩く→テキストに戻る→電卓を叩く→解説を読む→電卓を叩く
問題をコピーしてから解答し、おなじ問題に2回、3回とアタックすると、解法がしっかりと身につきます。解法が理解できたところで、自分なりの定型化をしておくと万全です。
日商簿記2級は短期決戦で決着をつけましょう。数ヶ月あればなんとかなる、と合格者たちはコメントしています。そのためには、やみくもに突き進むのではなく、計画的に、戦略的に勝利を勝ち取っていきましょう。
受験日を決める
日商簿記の試験日は年3回。残り2ヶ月だときついですが、4ヶ月ならなんとかなるかも、6ヶ月なら余裕で準備ができます。
スケジュールを組む
学習時間でいうと、簿記2級の範囲をひととおり学習するのに約200時間かかります。簿記3級の基礎から始めて250時間くらいでしょうか。仕事のある日に何時間学習できるか、休日に何時間学習できるか考えて計画を立てましょう。
仮に、平日2時間、土日で8時間ずつあてられるとしたら、一週間で26時間。10週間=2ヶ月半でひととおり学べます。人間、風邪を引くとか実家に顔を出さなければならなくなるとか、予定にない用事が突然はいるものですから、余裕をもって一週間20時間としても13週間。最後の4週間で過去問題集を解きまくって試験なれするとして、合計17週間=4ヶ月を受験準備期間にできるでしょう。
効率を上げる
合格者のなかには簿記3級からの学習で、50時間ほどで合格に達した方もいます。効率を上げれば可能かもしれません。情報を集めて工夫すれば、かなり効率はあがるはずです。
テキスト、ワークブック、問題集を厳選する
解説のくわしいテキストを厳選すれば、一冊で十分です。気づいた点はテキストに書き込み、自分で定型化した図ははさみ込みます。何度も調べなおすページは付箋でタグをつけます。とにかく、調べ物はその一冊と限定することで効率を上げられます。
問題集は、テキストとリンクしている同じ出版社のシリーズから選ぶとムダな時間をかけずにすみます。また、解説ページがくわしい問題集にします。簿記の学習は、問題集を解く→わからない点だけ解説を見る→テキストに戻る。このパターンでやっていきますから、解説ページがくわしく、テキストにリンクしている問題集を選びましょう。
サブノートは作らない
簿記に限らず、資格合格者のほとんどはサブノートは作らず、一冊のテキストへの書き込みとはさみ込み、付箋のタグ付けで学習しています。いつでもそのテキストに帰ればすべてがわかるので、効率がいいのです。
電卓
大型サイズの12桁表示電卓を用意しましょう。ある程度ボタンが大きく、ある程度重いほうが早打ちできます。メモリ機能、キーロールオーバー、桁下げ機能、ツーゼロキーなどは大切です。太陽電池式は、内蔵電池と併用のものがおすすめ。千万単位機能がついていると便利です。
電卓は、左手でブラインドタッチ。右手で記入しながらでも叩けます。
過去問題集に繰り返しトライ
とにかく過去問題集を解きまくることが合格の秘訣です。その場合、過去10年間(つまり30回分)の問題を一回だけ解くよりも、過去3年間(9回分)の問題を3回ずつ解くほうがおすすめです。
法律や会計基準にあわせて試験内容も変化してきていますから、古い問題より最近の問題のほうが、内容として役に立ちます。また、同じ問題に取り組むことで、取り組みの定型化ができますし、先回間違えた部分を修正できているかの確認にもなります。
繰り返し間違える問題はピックアップして、要点をまとめ、テキストにはさみ込んでおきましょう。
試験直前の一ヶ月間が勝負
試験直前の一ヶ月間に、これまで学習してきたテキストと問題集に繰り返し繰りかえしトライすると、急激に力が伸びていきます。何ヶ月か築いてきた基礎の上にバタバタッと高い塔が建つようなものです。最後の一ヶ月は新しいものには手を出さず、これまで取り組んできた過去問題集に集中してアタックしてみてください。
これまでテキストと過去問題集で簿記2級の基礎を学んできた。過去問でそれなりの得点も取れるようになった。それでも、どことなく不安がぬぐえない……。
そんなときには、無料で受けられる模擬試験にチャレンジしてみてください。試験日のほぼ一ヶ月前に、自分のちからを試せます。
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2時間の模擬試験のあと、2時間の解答解説を聞くことができます。また、解説付き過去試験問題解答集ももらえます。
残念ながら、実施校は、大阪・難波・梅田・神戸・京都と関西のみになっています。
有料の模擬試験
有料ですが、さまざまなスクールの模擬試験も活用できます。
>> 資格の大原/公開模試
抜群の的中率。本命予想問題が全国15校で実施。
>> LEC東京リーガルマインド/公開模擬試験
会場受験と自宅受験が選べる公開模試。解説講義はない。
>> 資格と仕事の専門校DAI-X
公開模擬試験と直前予想会。
これまで数ヶ月、簿記2級に取り組んできた成果が、試験当日とうとう問われることになります。大切なのは直前の過ごし方。ここで一気に伸びる人は合格の可能性が高くなるでしょう。
過去問題集
試験一週間前は、とにかく過去問題集に打ち込んでください。繰り返し過去問題集をこなしていくと、すんなり解ける科目といつもつまずく科目がはっきりしてきます。「仕訳問題」はいいんだけど、「決算整理」でいつも行き詰る、といった感じです。この時期になって苦手分野に手を出すかどうか。
簿記2級試験はパターン化されていますから、第一問は「仕訳問題」、第二問は「伝票会計」か「帳簿組織」とある程度予想がつきます。苦手科目が第三問だけとか、第五問だけであれば思い切って捨てて、そのほかの四問を完璧に練習しておくのもいいかもしれません。最終的に70%とれればいいのですから。
時間配分
試験間近になったら、2時間という本番と同じ時間をはかって過去問題集にトライしましょう。本番での時間配分に慣れておくためです。
工業簿記に苦手意識があるならば、試験が始まってすぐ工業簿記の問題をチェックしましょう。簡単そうな問題であれば先に終わらせてしまい、むずかしそうな問題であるならあとまわしにします。
基本的に、得意な分野や短くできそうな問題から終わらせてしまうのがよいようです。時間のかかる問題も短く解ける問題も1問20点の配点ですから、短時間で終わる問題を先に終わらせてしまいましょう。
1時間30分ほどで全問解き終わって、残り30分で見直しするのが理想です。
簿記漬けになる
試験までのあいだ、とにかく簿記漬けになってください。通勤途中やトイレのなかでも思い出せるように、テキストを持ち歩きましょう。
健康管理も大切
試験直前になって風邪など引いてしまったら、勉強もできず試験当日に備えて休まなければならなくなります。集中力がでないのがいちばん痛いですね。健康管理にも十分注意しましょう。
前日の学習
総復習という意味で、これまでの学習をふりかえるのがいいでしょう。テキストを見直して苦手箇所をチェックしておいたり、以前まちがえた過去問題にもう一度取り組んだりできると思います。
直前になって新しいテキストを読み始めたり、新しいことを勉強したりするのはやめておきましょう。あせって混乱する原因になります。
試験当日は集中力が大切ですので、睡眠時間はしっかり取っておきたいですね。
明日に備えての準備
試験に持っていくものは、前日のうちに準備しておきたいものです。
筆記用具、受験票、身分証明書、電卓、時計、受験場所への地図、携帯電話、テキストなどを、前日のうちにカバンに入れておきましょう。
シャープペンシルや電卓は、予備を持っていけば安心です。試験中にいきなり壊れたら目もあてられません。
試験会場への行き方も確かめておきましょう。特に、2月の受験時は雪が降ったりして遅刻の原因にもなります。会場に早めに到着する時間を計画しておきましょう。
身分証明書が必要なので、忘れないで持って行きましょう。試験中に、身分証明書を確認されることもあるようです。
>> 商工会議所/受験に際しての諸注意事
